STEP8.勝ち続けるPDCA


前回からの続き


タスク4.KPI管理のPDCAサイクルを回す KPI管理の意義がチームに浸透し全体像が把握出来たら、早速、改善活動に入ります。ここでいう改善活動とは通常PDCAサイクルといわれるもので、Plan、Do、Check、Actionという、アクションのプランニングから実行までをひとつのサイクルとして見立てて、そのサイクルを高速に且つ複数同時に回すことで、より素早く組織自体を成長させようとする活動のことを指します。このPDCAサイクルがKPI管理の肝ともいえる箇所ですので、しっかりと理解しましょう。多くの企業の業績管理が言葉だけで終わるのは、「やり切る」文化が欠如しており、その「やり切る」文化を作る技術と仕組みを理解していないからです。このPDCAサイクルの技術と仕組みを理解して、正確に実行することで「やり切る」文化が仕組みとして染み付いた勝ち続ける組織に変化することが可能です。


何故PDCAは回らないのか 通常PDCAのPとは、事実の見える化を通して、それらの事実が意味する仮説を抽出し、その仮説を解決するための方向性を明確化し、施策を決定し実行計画として策定することを指します。Dとは士気を高めて意図通りの実施を徹底することを指します。Cとは「何故」の徹底のことを指します。見える化されたデータを検証し、良かった点、悪かった点を分析、分かったことを整理して次のPへの反映するステップです。正解がある領域とない領域に分別し、正解がない領域を多発的に縮めていきます。Aとは、Dの個別アクションの実行とは違い、ビジネスの方法論を磨きビジネスプロセス自体を進化させることを指します。それはPを修正するものではなく、PDCAの方法論そのものを進化させていくプロセスです。そのプロセスの進化と共に未知の領域が少なくなり、勝利の方程式が磨かれていきます。

ではそもそも何故、多くの企業でこのPDCAサイクルの導入に失敗するのでしょうか。多くの理由が挙げられますが、先ず理解しなければいけないのは、人は怠惰であるということです。もし、何もしなくても同じ給料がもらえるのであれば、通常人は何もしない方を選びます。次に、P、即ちプラン部分の精度が悪く、全社の戦略目標と繋がっていないことが挙げられます。このプランは常にSTEP5で設定した全社の戦略目標と合致している必要があり、それを理解している従業員によりこのプランがやり遂げられるのです。

また、驚きではありますが、そもそもの問題としてプランがない、ということも頻繁に起こっています。プラがないとそもそも何のために行動をしたかが分からないので、振り返り用もなく、成功した場合はいいですが、失敗した場合に失敗からの学習も出来なくなります。

最後に、PDCAを回すにはPDCAが回るように予め業務が設計されている必要がありますが。ほとんどの企業ではこの仕組みが統合的に構築されていませんが、本書のステップ通りにKPI管理導入をしてきた場合にはその多くが既に構築されているはずです。


PDCAを回す技術と仕組み このPDCAを回す仕組みは下記の6つの要素から構成されています。

1. 会議体 STEP7で学習したレポーティングフレームワークで設計した会議体がその目的として機能している必要があります。即ち、KPIをレポートする会議ではなく、アクションを計画、レビューし、アクションの結果によってプロセス自体を進化させる会議です。PDCAのプロセス自体を改善する一連の流れの中で、会議は通常、PDCAのCからPにスムースに連鎖させる重要なブリッジとなります。

2. レポート ここでいうレポートとはSTEP7で設計したKPIレポートに追加して、そのKPIの変動に対してどのような、考察を行い、仮説を立てて、実行をしたのかの記録と、それを受けた次のアクションのリストが記載されている必要があります。このようにアクションを言語化することにより、従業員の各KPIとそれに付随するアクションのコミットメントが明確になります。

3. 業務フロー KPI達成のためには、どのような業務を行うのかという、業務の明確化が必要になります。そのため各業務をしっかりと理解して、業務のフローチャートとしてドキュメント化しておくことが非常に重要です。その上で、KPI達成のためのボトルネックを明確化し、どの業務をしっかりとモニタリングをしてKPIを向上させるのかという、管理のポイントを明確にします。

4. オーナー このPDCA活動を推進する推進役を選定します。通常、各KPIのオーナーの上長かもしくはKPI管理チームが担当します。KPI管理チームのリソース限られているため、導入当初はKPI管理チームが推進をして、徐々に現場に権限委譲していくことが重要です。

5. 「やり切る」力 本書を通して「やり切る」ことの大切さを説明してきましたが、PDCA活動は全ての計画における最後のエグゼキューション部分を担っているため、このサイクルが高速に、且つ複数回り出すまではなんとしてでもやり遂げる心構えが必要です。そのためには、経営陣のPDCA活動とその進捗確認へのコミットメントも非常に重要になります。

6. 権限委譲 最終的にこれらのPDCA活動は、実行の現場での活動になりますので、経営の上層部が机上でどうこうと判断をするのではなく、現場での判断が非常に重要です。KPIが目標を外れ出したら、現場が現地、現物、現実の精神で、自ら率先してアクションを起こすことが重要で、経営陣はその権限委譲に全力を尽くします。

次回へつづく


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