KPI管理はトップダウンで


KPI管理は経営トップ自身によってトップダウンで推進されるべきものです。つまり、経営トップまでがコミットして全組織横断的に進めるべきプロジェクトであるということです。この点で、かつて高度成長期の日本企業の成功要因の一つと言われたQC活動のような従業員の自発的活動とは根本的に違います。



経営トップとは

正確に言えば、企業の業務執行の責任を負う役員「COO(最高執行責任者)」ということになります。たいていの場合は「社長」です。比較的大規模な会社で独立採算の事業部制を取っている会社では「事業部長」になります。

なぜトップダウンでなければならないか

【理由1】

KPIを導入し運用していく中で最も重要なことは、正しいKPIを選定することですが、正しいKPIの選択には、自社の経営戦略を明確にしておく必要があります。戦略目的を達成するためには、どの指標をコントロールすれば業績に劇的なインパクトを与えられるのかを、自社の売り上げ要素を因数分解して見つけ出すのが、KPI導入の最初のステップとなります。企業において経営戦略の立案を担うのは経営トップです。経営トップ、または、その直接かつ個別具体的な指示を受けた従業員こそが、KPI設定を行う最適任者です。

【理由2】

KPI管理を成功させるには、「やり切る」企業文化が必要になります。つまり、設定したKPIを継続的にフォローアップし、何らかの数字の異変があれば即刻、対応を取るということです。各KPIに対する責任を負っているのが誰であるかを明確にしたうえで、経営トップは日々集計されるKPIをつぶさに観察し、異変を感じたら、各KPIの責任者に連絡して、なぜ数字が落ちているのかを問い質します。経営トップから未達成の理由を追及されるのは、現場の業務担当者にとっては心地良いものではなく、それ故に大きな推進力が発生します。また、導入時に経営トップが率先してKPI管理を推進するという意気込みを示し、自らの言葉でその重要性を説明することによって、従業員はKPIをより深く理解することができます。全社的なKPI推進にとって、経営トップは一番のモチベーターとなります。

継続的なKPI管理体制

小規模な企業であれば、経営トップ、または、その直接の指示を受けた従業員数人でKPI管理を運用していけますが、ある一定規模以上の組織においては、KPI導入にあたっては、どのような組織形態で実行するのかという、ガバナンス戦略を立てる必要があります。通常、経営トップの指示を受けた経営企画部門が全社KPIの導入を検討しますが、KPIの導入をより円滑にするためには、それとは独立した、社内の各部署から選ばれたメンバーからなるKPI管理チームを作ることを推奨します。経営トップは、KPI管理の運用について、このKPI管理チームに全権を委任していることを全社に表明することが重要です。KPI管理チームメンバーはフルタイムで直接、経営トップにレポートすることになります。KPI管理チームでは名称に重みがないと思われる場合は、「エンタープライズ・パフォーマンス部」など、社風に応じた適切な名前をつけるのがよいでしょう。

KPIチームをどう作るか

KPI管理チームは、社内の全ての部署に対峙するハブです。そのためのメンバーには、KPI管理に懐疑的なシニア社員から、伸び盛りの若いリーダークラスまで幅広いキャラクター、業務経験を持った多様な人材を揃える必要があります。人事部門も加わって、社内の人材データベースを活用するのもよいでしょう。経営陣はKPI管理チームメンバーを選ぶサポートを行うべきですが、通常、フルタイムで日常のKPI管理業務にあたることはできないため、自らKPI管理チームに加わってはいけません。

まとめ

全てのKPIには会社の業績を変える力があり、KPI管理活動は企業活動の精度を上げる重要なポジションを占めています。それは経営トップ自らが多くの時間を割いて監視しているからです。経営トップを中心とする継続的なKPI管理体制が盤石であってこそ、いかなる障害をも乗り越えて「勝つKPI管理」を推進していけます。


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