STEP6. 勝つKPIのデータを収集する


次のステップとしていよいよ、KPIを実際に収集します。今までのステップで経営陣との会議や、過去の記録、先述のワークショップなどを通して、今まで使われてきた多数の業績指標が手元にあると思います。これらの業績指標は、今後どのような形でKPIが記録されるかという大枠を理解するのに役立ちます。それらを参考に新しいKPI用のデータベースを設計していきます。

折角選定した優れたKPIも実際に計測できなければ意味はありません。関係各部署と相談しながら、指標の計測プロセスを検証し、最終的なアウトプットと取得スケジュールを合意します。KPI管理導入に際する主だった障害はこの段階で解決できるようにします。

ひとたびデータの収集が開始されたらKPIは毎日更新され、従業員が必要に応じていつでもアクセスできる仕組み構築しておくことが重要です。


データ収集の為のタスク

KPI管理用のデータを収集するために下記8つのタスクを実施します。


タスク1.データ保有者とデータ収集の手順を合意する

先ずはデータを保有している担当者、責任者と相談し、どのような手段、手順とタイミングでデータを収集するかについて合意を得ます。ここで担当者と良好な関係を築いておくことは今後のKPI管理業務をスムースに進める上で非常に重要です。


タスク2.必要予算を確保する

次に、何らかのシステム開発やその他リソースが必要になった場合は、KPI管理チームと経営陣とが話し合い、必要な予算やリソースを確保します。開始当初から自動化のために必要以上の投資をする必要はありません。先ずはエクセルで始めることも念頭に置き、必要最小限の予算を見積もります。


タスク3.データベースもしくはツールを選定する

KPI導入から最初の半年か1年はKPI管理システムに投資する必要はありません。KPI管理チームは既存のデータベースかエクセルで作業を開始します。先ずは始めることでソフトウェアが完成しないので開始できないという甘えを払拭しプロジェクトを前進させることが可能です。何かシステムを導入するのであれば企業がKPIについてより学習した2年目以降に導入することを推奨します。

一方で、今までに多くの経験があり既にツールを選出している場合も多くの組織が、そのポテンシャルを十分に発揮しているとはいいがたい状況です。ツールを使いこなすことが目的ではないので、従業員が日々の運用がやりやすく、KPI管理チーム側が思い通りの集計ができるように、慎重にツールを選定します。


タスク4.データ収集フォーマットを設計する

次に、どのような形式でデータを入手するかを設計します。何らかのBI(ビジネスインテリジェンス)を使っていてデータフォーマットが統一されている場合はその仕様をデータ抽出担当者に通知します。この情報は先のKPIカルテを作るSTEP4で既に整備されている必要があります。担当者にKPIカルテを渡し、そこに定義されている方法でデータの抽出と提出を依頼します。

またツールは下記の柔軟性があることが重要です。

  • 柔軟にKPIを追加、選択できること

  • 既にあるKPIが再利用できること

  • 間違って削除されないように権限コントロールができること


タスク5.メンバーをトレーニングしツールを使えるようにする

KPI管理チームは全てのチームがツールを使えるようになるだけではなく、そのツールを継続して利用することの重要性を理解してもらうようトレーニングする必要があります。トレーニング後、各チームは率先してツールを利用して自チームのKPIのレビューはもちろん、他チームの全社的KPIの進捗も興味を持って見にいくようになっている必要があります。各チームはツールを用いたKPI測定が開始された後も、定期的にKPIをレビューしていきます。このプロセスを繰り返すことでやがて本当に重要な指標のみに絞られ、不要なものは消え、本当に意味のある新しい指標が選定されていきます。


タスク6.ツールにデータを入力する

データ保有者と日にちを決めてデータの収集を開始します。一週間程は必ず意図したデータが取れているかを一個ずつ確認します。既に自動で収集されている場合は、データの確認だけで済みますが、手入力の場合は日次で業績指標を忘れないように入力します。担当者がタイムリー且つ手間をかけずに、数字をツールに入力が出来るまで適宜フォローアップを継続します。


タスク7.全てのデータベースフィールドがKPI毎に入力されていることを確認する

KPI管理チームは日々の入力が癖付けされるまで忘れている部署にリマインドするなどのフォローアップを行います。KPI管理チームは全体の整合性を取るために、全部署のKPIを必ず毎日確認します。各チームが選出したKPIがしっかりと入力され続けているかを確認することは今後の勝ち続ける組織の土俵を作る上で非常に重要です。


ステップ8.リマインダーを送る

自動収集であれば、収集エラー時のレポーティングシステムも構築します。手動入力の項目があるのであれば、KPIの入力されていない場合にリマインダーを送る仕組みも構築します。ここは「やり切る」力でやり切らないと始まりませんので、定刻に入力されていない場合は、社長を始め経営陣自らもしっかりとプレッシャーを与えるように取り組みます。



データ収集のフォーマット

下記が通常必要となるKPIのフォーマットです。先のKPIカルテがしっかりと作られていれば、その仕様通りにデータフィールドを設定するだけです。


KPI名: KPI固有の名前

担当チーム名: 該当KPIの責任チームもしくはプロジェクト

担当者名: 該当KPIの責任者名

数字フォーマット: 通貨か整数か、パーセントか時間か等、また小数点以下は何桁までか

計算式: 他のKPIから計算される場合はその計算式を記載



データ収集のコツ

データ収集をスムースに実行するために覚えておかないといけないことは下記の2点です。

  • KPI責任者を明確にし、良好な関係を築く

  • 社員が3日目くらいに入力を止めるのは何も貴社に限ったことではありません。止めないように仕向けるのが経営者の決意であり、自動リマインドメール等、やめない仕組みをつくるのがKPI管理の基礎です。

  • 日々リマインドをする

この2点を肝に銘じてKPI管理のデータ収集を開始しましょう。



本ステップのまとめ:

KPIを記録するという行為とリマインドする仕組みがIT技術を通して実行されることにより、組織を通した整合性が生まれます。また、経営陣の決意によりKPIがレポートされ続ける土壌を作ります。

KPIとは」についてはこちらをご確認ください。

KPI管理に関するご質問はお気軽にこちらまでお寄せ下さい。

Twitter @KPITrustでも随時ご質問をお受けしております。


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