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ステップ5.従業員へKPI管理のアイデアを売り込む(その1)


KPI

従業員はKPI管理とともに来る変化に対応する必要があり、KPI管理チームと経営陣は全従業員に対してKPI説明会を実施し、下記の項目に対し、従業員が納得するまでじっくりと説明する必要があります。

  • オープンで正直な情報共有を依頼する

  • どのような変化が必要か明確に説明する

  • KPIがどのように社の戦略に貢献するかを説明する

  • 従業員が興味を持ち参加したくなるように仕向ける

  • 変化に反抗する従業員に対処する

KPI説明会ではしっかりとKPI管理導入に関わりどのような変化が訪れるのかについて説明をする必要があります。説明会の終わりには従業員が少なくとも何か今までと違ったことをしなければいけないと理解するに至らなければなりません。そして主要グループのリーダーはどのようにKPIが組織に組み込まれ、使われていくかを理解する必要があります。KPI管理に対する適応を見せたメンバーにはKPI管理のコーディネーターになってもらい、KPI管理チームの活動を支援してもらうように依頼します。

従業員へのKPI管理を売り込むための主なタスク

タスク1.KPI管理事前アンケートを実施する

KPI管理に関する事前調査は現状の業績指標が組織上従業員間でどのように受けいれられているかを知る上で非常に重要です。これにより新規プロジェクトへの懸念点をあぶりだし、従業員への説明会で何を説明すべきかを理解することができます。人事部等のサポートを得て、全ての地域、役職からなるサンプリング対象リストを作成します。最低でも全従業員の10%か合計50人程度のサンプルを獲得できるようにします。この程度の規模で行えば、集計に大きな負荷を与えることなく、統計的に意味のある調査結果とすることができます。

タスク2.変化へのマネジメントを実施する

KPIプロジェクトは経営陣により決定されたプロジェクトであるということを、従業員を通して全組織に明確に知らしめる必要があります。この所謂、上からのプレッシャーを従業員にはしっかりと理解してもらいます。その際には、他社の成功事例と自社とのギャップを明確に示し、変化が必要なことを説明します。社内への説明とはいえ戦略をもって進めることが重要です。

既に経営陣へのアイデアの売り込みの箇所で説明した通り、何事も理屈では売り込めません。感情に訴えて売り込む必要があります。従い、彼らへの売り込みのプレゼンテーションでは、いつものプレゼンテーションのやり方をがらりと変え、彼らの感情に訴える要素で売り込む必要があります。

  • 業績指標計測の正しい構成は、皆さまの業務をより快適に、挑戦しがいのあるものとし、結果として長い目で見ると皆さまの手元に報酬として反映されるべきものです。(より業績のよい従業員の表彰が可能になる)

  • 正しい指標にフォーカスするということは、皆さんの仕事がより効率的なものになることを意味します。(日々のオペレーションがより明確に会社の戦略に結びつくようになります)

  • 次第に現場により多くの権限が移譲され、自立性を持つことになります。(従業員がより多くの決断を下すことになります)

  • 勝つKPIは当然結果としてより多くの利益を生み出し、皆さんの職の安全をより強固なものとし、報酬をよりよいものとしていくことができます。(ボーナスの利益配分等)

変化のマネジメント

理屈で売り込もうとしたり、レポートを書いて説得しようとしたり、メールで命令をすると多くの売り込みがこの段階で失敗します。それゆえ本プロジェクトには戦略的な取り組みと変化へのマネジメントが必要です。一般的に有効な変化のマネージには下記のポイントが必要となります。

  • スタッフやグループへのインパクトや影響を理解し管理すること 先ずはこの変化によりスタッフやグループにどのようなインパクトがあるかをしっかりと分析し、理解をすることが重要です。どのような結果が起こるか予期できない変化を起こそうとしてはいけません。それは変化ではなく博打です。

  • 正しいステークホルダーをいかなる変化にも巻き込むこと 変化を起こそうとする時に重要なのは、しっかりとステークホルダーを巻き込むことです。往々にして巻き込むとトラブルに巻き込まれると思われている部署やスタッフへの説明が疎かになることが起こります。しかし、そうした相手にもしかりと説明をし、なるべく早い段階で巻き込んでおかないと説明時に問題を回避しても、結局後で問題が大きくなって戻ってきます。

  • 個人であれグループであれ、必ず双方向のコミュニケーションを心がけること コミュニケーションの基本ですが、一方的に「通知した」と、「コミュニケーションをした」というのは違います。コミュニケーションとは、しっかりと双方が同じ情報レベルになるまでフォローアップをして初めて「コミュニケーションをした」ということができます。

  • 関係者をしっかりとサポートすること 最後はその起こそうとする変化が完了するまで、巻き込んだ関係者をしっかりとサポートする必要があります。同意したのだから後は彼らの責任だ、というような態度はプロジェクトの失敗を早めるだけです。彼らが変化を起こせるまでしっかりとフォローアップをします。

変化の重要な要素

また、変化を起こそうとする際には、変化を起こすために重要な要素を理解し、抜け漏れがないように対処しなければいけません。下記のいずれかが抜けても、変化は上手く受け入れられません。

  • ビジョン その変化によってどこへ行こうとしているのかをしっかりと説明する必要があります。

  • 行動可能な戦略 ビジョンにたどり着くためのステップが明確になった戦略が同時に説明される必要があります。

  • 実行能力 チームにその戦略を忠実に実行するスキルがなければなりません。

  • リソース チームにその戦略を忠実に実行するためのリソースがなければなりません。

  • インセンティブ その変化によってもたらされるメリットを享受できるというインセンティブがなければなりません。自分の特にならないものに人々は協力しません。

  • 緊急性 その変化が今必要である理由を緊急性が持って説明されなければなりません。

コミュニケーションの重要性

変化のマネジメントにおいても説明したとおり、コミュニケーションの本質を理解し、徹底したコミュニケーションを実施することが重要です。またメディアには片方向のメディアと、双方向のメディアがあり、それぞれのメディアによって、各ユーザーの反応や行動も違うことを認識することが重要です。先方に伝わって、先方が腹落ちして、その依頼を行動に移して初めてコミュニケーションが成立したと考えるように癖付けします。決してメール等の一方的な通知でコミュニケーションが完了したと考えないようにしましょう。

 

KPIとは」についてはこちらをご確認ください。

KPI管理に関するご質問はお気軽にこちらまでお寄せ下さい。

Twitter @KPITrustでも随時ご質問をお受けしております。


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