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STEP2. 全社の重要成功要因を定義する(その1)

KPIツール

勝つKPI導入のステップの中で最も重要なステップのひとつが、この全社の重要成功要因を定義するステップです。貴社のビジョンを達成するために、何が重要な成功要因かをしっかりと把握して、その後のプロセスを構築しないと、全てのステップが無駄になります。従い、本ステップは経験あるファシリテーターやコンサルタントを招待するなどして、慎重に進めることを推奨します。

このステップはバランス・スコアカード導入のステップと酷似していますが、必ずしもバランス・スコアカードのフレームワークを導入しなければいけないという意味ではありません。ビジョンから、戦略、戦略目的、重要成功要因、そして業績指標とその目標につながっており、全従業員がその全社ミッションにのっとり、業績指標に直結して行動していくことが本質的に重要なポイントです。従い、全社の重要成功要因を定義する前のタスクとして、貴社の戦略に関する現状を査定し、新たな戦略、戦略目的、戦略マップの作成が必要条件となります。

重要成功要因を正しく設定するために、次の5つのステップを実施します。

ステップ1.現状査定 先ずは組織の現状を理解する必要があります。 最初のステップとして下記の3点について現状の検証をします。

1. 現在のハイレベル戦略(ミッション、ビジョン、バリュー等)が組織の現状に合致するかを検証します。

2. 環境分析とマーケットリサーチを実施します 外部分析は、マクロ経済、政情、政府規制、人口統計額的な見地から現状を冷静に分析します。また、自社が所属する市場の環境も分析します。自社の顧客や取引先からの需要も分析します。 一方の内部分析は、企業文化、業績、アクション実行のための自社の実力を分析すると共に、社内関連部署の立ち位置などを理解します。また、現状の企業活動の強みと、弱み、社内の風通しの良さ、従業員自身のやる気と能力などあらゆる側面の分析を行います。

3. ハイレベルな戦略要素を策定し、既存の戦略を焼き直します ミッション、ビジョン、バリューから残りの詳細な戦略を決定します。ビジネスは利益率や一株あたりの利益等、財務的数字により動かされるので、それらの戦略は財務的成長を生むように設定します。

競合とのギャップを分析し、既存のハイレベルな戦略を俯瞰します。その上で、社内にその戦略を実行するリソースや実力があるかを正確に検証します。また、内部と外部双方の調査を用いSWOT分析などを通して、自社の立ち位置を明確にします。次に、自社が関わる顧客とサプライヤーなどの関係者をリストアップします。これらの活動を通して、自社が達成したいミッションを、ミッションステートメントとして記載し、ハイレベルな戦略を策定の準備をします。

ステップ2.戦略策定 戦略とは、一般的にミッションとビジョンから続く、3から4つの戦略的テーマにより構成されます。それは、企業の業績を作り出すための、戦略目的と呼ばれるアクションアイテムに分解され、戦略が実行可能な状態になり、重要成功要因として認識されることで、業績指標を設定し、目標を設定することが可能となり、経営の見える化が図られます。

多くの社長が企業にとり正しいことは何かと考えるのに時間を使い、正しいことを実行するのに時間を使えていません。いかに素晴らしい戦略があっても、貧弱な実行しかされないと、正しい目的地にたどり着きません。勝つための行動を伴う戦略は下記の通りに定義します。

「組織を将来のあるべき場所にたどり着かせるための、勝つべきステップを明確にし、そのステップを実行するために必要なアクションを明確にするもの」

ここでいう戦略とは企業のミッションとバリューを、製品や、サービス、行動に翻訳し、生産性効率のために計測されるべきものです。戦略は製品やサービスの集合体ではなく、また予算作成のために、スポンサー(往々にして本社予算統括チーム)を満足させるために、もっともそうな戦略目的をつなげたものでもありません。

つづく

 

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