STEP3. 勝つKPIを選定する(その1)

次にKPI管理導入前の最も重要なステップである、全社レベルの勝つKPIを選択します。KPIを導入しても業績が向上しないと感じる企業のほとんどが、このステップで間違ったKPIを選択しています。先ずは、どのように数多のPIをKPIに篩分けしていくのかというKPI選考プロセスを理解していきましょう。 KPIの選定のプロセスは次の4つのステップから構成されます。 ステップ1.KPI選定の準備 ステップ2.KPI選定の実施 ステップ3.KPI選定のフォローアップ ステップ4.全社レベルの勝つKPIを選定 先ずはステップ1から見ていきましょう。 ステップ1.KPI選定の準備 タスク1.KPI管理のスコープの明確化 先ずはKPI管理チームが主体となって、今回のプロジェクトでのKPI選定のスコープの明確化を行います。ここでいうスコープとは、全社レベルで開始するのか、それとも一事業部を選出して開始するのかという事業のスコープがひとつ目のスコープです。次に、一つ目のスコープが事業単位に決まったとして、先述のミッション、ビジョン、ストラテジーに照らし合わせ、例えば、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点等から、その事業として全体的な戦略目的をどのように実現していくのかを明確にしていきます。それぞれの戦略目的に関して、それを達成するためのアクションに対してどのようなプロセスがあり、それに付随する指標は何かを明確にしていく準備を行います。 タスク2.既存の業績指標リストの収集 次に社員へのKPI管理を始めるという通知と、KPI管理に対する教育の意味も兼ねて、過去及び既存の業績指標を収集し、リストを作成します。その上で幅広い社員に今までどのような業績指標を計測してきたのかを確認してもらうようにします。そうすることで今まで会社がどの方向を向いて、何を実現しようとしてきたかが改めて明確になります。中には急速に成長している指標もあるでしょうし、既に時代遅れの指標もあるでしょう。そういった気付きが、これから来る新しいKPI管理の導入に際して、従業員へのよい意味でのインスピレーションを与えることになります。 ステップ2.KPI管理導入ワークショップの実施 スコープが明確になり、既存の業績指標リストが収集され、それらについて仕分け済んだら、KPI選定ワークショップの準備ができました。早速KPI選定ワークショップを開催します。

タスク1.KPI管理導入ワークショップ 目的 ・ 従業員と管理職が何のためにKPI管理を導入するのかを明確に理解すること ・ 従業員と管理職がKPI管理導入に必要な関与具合と工数、スピード、予見される障害について理解すること

参加者 ・ 組織を横断した勤務地、役割や役職の違う上級管理職も含めた20名ほどのグループ

留意事項 ・ オフサイトの会議室が望ましい アジェンダ 1.社長からの挨拶 KPI管理導入の目的を説明

2.KPIに関する新しい考え方の説明

・ 4つの業績指標の違い ・ 勝つKPIの特徴・事例 ・ 業績指標の10/80/10ルール ・ 重要成功要因/Critical Success factors(CSFs) ・ ケーススタディ ・ 何故多くの業績指標の試みが失敗するか ・ 現在の業績指標と本KPI管理指標との違い ・ KPIの様々な評価手法の説明

3.ワークショップ1 先のステップで事前に作成した、戦略毎に仕分けされた既に計測している業績指標のリストを参考に、再度各組織の成功要因について検証します。その際に過去に作られた戦略計画やオペレーションプラン等を用意し、実際に何が上手くいき、何が上手くいかなかったのかをしっかりと検証していきます。 各グループが先のディスカッションの内容から、それぞれの事業の成功要因について発表をし、適宜他のチームとディスカッションをします。ディスカッションの最中、担当がホワイトボードに発表された成功要因をリストアップし、合意の取れた成功要因を抽出します。

4.ワークショップ2 ケーススタディ 事例の成功要因の関連性をマッピングし、来る自事業のマッピングのウォームアップとするために他社のケーススタディを実施します。 5.ワークショップ3 ワークショップ3と4は間に途中経過のフィードバックと休憩を挟んだ一連のセッションとなります。ワークショップ1に出てきた成功要因を利用し、次のタスクで紹介する様々な手法を使って、各業績指標についてブレインストーミングを実施し、各チームが考える、各チームの新しい業績指標を選出します。(このプロセスはKPI管理の最初のステップであり、全社の全チームが最終的に各チームの業績指標を決定するまでに更に数週間の期間を必要とします)

6.ワークショップ4 本ワークショップでは、先に抽出した指標の中から、上層部へ報告するKRIを定義します。また一連の業績指標を取得、継続して計測するための障害、工数、必要なサポート等を定義します。

7.今後の導入計画の説明と閉会 社内のKPI管理チームによるCSF、指標案、次のステップ、必要リソース等の説明を行い本KPI管理ワークショップを終了します。 参考:ファシリテーターの選任について 本ワークショップを円滑に推進するためには、それなりの経験とスキルが必要となります。もし、社内に最適な人材が見当たらない場合は社外のプロフェッショナルを雇うことも検討します。

タスク2.KPIの因数分解 KPIワークショップで自チームの業績指標を選定する際に必要な作業は、KPIの因数分解です。自社の売上がどのような要素で構成されているのかをしっかりと理解、分析し、KPIを定めていきます。

例えばオンラインショップの場合、売上は 「総訪問者数」✕「注文への転換率」✕「顧客単価」 の積となります。このような公式が分かればどのような種類のビジネスであろうとKPIの設定をスムースに進めることができます。ひと度正しいKPIを設定した後は、いかにグーグル広告などで訪問者数を増やし、いかに効率良く訪問客を注文客に転換させて、一注文あたりの単価を引き上げるかといった、各KPIを向上させるアクションに注力できます。 全ての因数が連携した努力であるべきですが、それぞれのKPIを個別に計測することで合計の売上を増加させることができます。この因数分解の公式を基にした進捗管理こそがKPI管理の基盤と言えます。ここではなるべく細かくKPIを因数分解していき、一旦KPI候補のリストを作ります。

次回へつづく

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