経営陣からコミットメントを得る4つのタスク (第1回)
前回に続き、経営陣からのKPI管理に対するコミットメントを得るためには、下記のタスクを周到に実施します。
タスク1.KPI管理プロジェクトを理屈ではなく感情で売り込む
先ずは社長であれ、他の役員であれ、誰かが言い出したのであれば、それ以外の経営陣がこのアイデアに対して完全に腹落ちしないといけません。その際、既にKPI管理チームが組成されているのであれば、KPI管理チームが助太刀をします。重要なのは、経営陣は皆忙しすぎて、理屈には理屈で対抗しようとするため、何故それが必要なのかという理屈ではなく、どうしてもそれが必要だという感情に訴える必要がありまるという事です。
プレゼンテーションの節々に下記のような質問や目的を紛れ込ませるとより効果的です。
日々の活動が全社的戦略とかけ離れていることが気になりますか?
多すぎる指標にうんざりしていますか?
既存の指標は何も変化をもたらしていないと思いますか?
正しいKPIを持つということは経営陣が今までの無駄な長時間労働から解放されることを意味します。
正しいKPIは今まで出来なかった、従業員の日々の活動を全社戦略に結びつけることができます。
KPIプロジェクトは平凡なレポートを、素早い意思決定ツールに昇華させることができます。
KPI管理チームはこの新しいコンセプトのマーケティング活動に専念すべきです。予算を持っている責任者が最終的にこの新規プロジェクトが会社を正しく管理するために必要であることを理解することが必要です。
多くの試みが失敗に終わるのはその新しいアイデアを、理屈やレポートで攻めて、時にはメールで納得してもらおうとするからです。そのような手段ではこの種のプロジェクトは承認を得ることは出来ません。このKPIプロジェクトは一種のPR(広報)活動が必要となります。チームのPR戦略は、従業員、予算管理者、経営陣や取締役等幅広い人を対象に練られなければなりません。可能であればPRのプロのレビューをしてもらい、しっかりと情熱をもって達成したい目的が伝えられるかを見てもらいます。本ステップを決して過小評価してはいけません。
タスク2.ファシリテーターの任命
次にKPIプロジェクトのために経営陣と共に働くKPIのファシリテーターを任命します。ファシリテーターは経営陣のコミットメントをファシリテートするとともにKPI管理チームの手助けを行い、KPI管理チームの学習と目標達成を支援します。ファシリテーターはKPI管理について経験豊かな人物である必要があります。社内に見つけることが難しければ外部のプロを雇うことも視野に入れます。
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